昔の話ですが、まだ起業前のこと。
成績が芳しくない部下から「杉山さんは全然売り込んでないのに、どうして売れるですか?」と聞かれました。
その時の仕事は、不動産業でも「マイホームを購入したい」という一般消費者向けの業務をしていました。
いわゆる、街の不動産屋さんです。
質問してきた部下に返した答えは「売らないから売れるんだよ」と答えました。
禅問答のような答えですが、真実です。
「仕事はお客様にお願いしていただくものではない。お客様から頼まれてするのが仕事」
私のポリシーです。
普通の不動産営業マンは売り込みたくて一生懸命セールスします。
しかし、私はそういう意味でのセールスは一切しません。
私は「家を売る営業マン」ではなく「家を買うためにサポートする専門家」というポジショニングを取っていました。
「家を買ってください!お願いします」ではなく「家を買いたいなら安心して買えるようにサポートします」という立ち位置。
仲介業務だからできるといえばそうなのですが、売り込む必要など全くないのです。
もし、医者が「お願いだから手術させてください」って言っていたらどう思います?
この医者ヤバイ!!!って思いますよね?
それと同じです(笑)
だから家が売れる時は、いつも
「杉山さん先日見たあの物件、話を進めてほしいのでお願いします」
というパターン。
すごく仕事が楽ですし、お客様にも私にもストレスがたまりません。
営業活動ってこの「この人の言うことなら信頼できる」という関係作りがすべてです。
この関係をアナログかデジタルで作るのです。
逆に言うと、信頼関係ができていないのに売ることはできません。
世の中に知れ渡っているもので、値段が安ければ売れるものは、人間関係など不要ですが、値段勝負の商品はいくら売っても適正利益が出ません。
信頼関係はアナログのほうが圧倒的に面倒で時間がかかります。
といってもアナログ不要ではありませんがこの続きはまたの機会にしますね。